2010年9月30日木曜日

1008ロンパリ40:教会地下にカフェが






(8月末帰国後書き溜まったのを連載中)

トラファルガースクエア横のセント・マーティン教会で「キャンドルライトのモーツアルト」コンサートが「ベルモット・アンサンブル・オブ・ロンドン」という弦楽器だけの楽団である。
ここの楽団は世界的に有名だそうだ。
チケットはこの教会の地下で売っているというので階段を下りたら、広大なカフェが出現した。
ビール、ワインもあり、料理もなかなか良い。これを歴史的な教会の地下空間で楽しめるなんて!

ビーンズサラダを見付けて注文。
バラマーケットで買った空豆の食べ方が分かった。
殻のまま他のグリーンピースなどとゆでてドレッシングをかけるだけ。
日本の様に中の豆を抜き出して食べることはしないようだ。
以前ニュージーランド人も同じことを言っていた。

カレーライスは、ピラフ風のご飯にタイ風カレーの日本の味に少し近いのがかかっている。
これも我々の口に合うな。

ホールの奥には石版の展示もあり、その前までカフェのテーブルがある。
数百年前そのままの空間でビールやワイン飲んでいいんだ。
そんなこと見ながら考えながらしていたら、満席近くになってきた。
周りの客の様子を見ると、多くがこの後のコンサート前の食事といったようだ。

7時半開演の席は満席で、一番後ろのちょっと高くなった席が取れた。15ポンド。
キャンドル・モーツアルトが終わったのは9時15分。
休憩時間はワインとトイレに皆さん再び地下カフェに行っている。
この教会、コンサートとカフェ、両方の収入がある上に、席には献金袋が置いてある。経済状態良好だろうな。

2010年9月28日火曜日

1008ロンパリ39:プライドということ



(8月末帰国後書き溜まったのを連載中)

ENGLISH COMMONというハムの名前は、直訳すれば「英国の共通」だがコモンセンスということだろうな。コモンセンスは「常識」だが、深い意味は「モラルの土台となる感性」と訳しているページがあった。

そういう感性を大切にする気持ちを表現したハムなのかな?

スーパーでビールを選ぶ時「ロンドン・プライド」というのがあったので思わず買ってきて飲んだら、これが美味い。
この名前じゃおかしなの出せないね。こんな名前で不味いビール出したらロンドンっこは許さないだろうな。

もう一つ見付けた。
パディントン駅の前に「プライド・オブ・パディントン」というパブ。

ネーミングによって売れ行きが左右される。
東北の田舎町のスーパーで「ローストビール丼」とネーミングしたら全然売れなかった。ふてくされて「焼き肉丼」にしたらヒット商品になった。がっかりしてびっくりした。

2010年9月27日月曜日

1008ロンパリ38:ファイブ・コンサート・ルール






(8月末帰国後書き溜まったのを連載中)

ナショナルギャラリーを3時間ばかりぶらぶら。
マチス、モネ、ドガ、ゴッホといったメインの展示室にはソファーが置いてあるので、適当に休みながら鑑賞出来る。これで無料なんだからうれしいね。
外に出たら良い天気で、トラファルガー広場は大賑わい。
周りの歴史的建物に、青空が合うね。

夕方は5回目のProms。
Promsの歴史と慣習がインターネットで分かったので「Five-Concert Rule」の資格が出来た。
最終日のチケットは30ポンドなのだが、これを買うためには、5回今シーズンのPromsチケットを購入していなければならない。この資格が出来たわけだ。

しかし、仕事のスケジュールを見ると、ロンドン再訪は出来るが、1泊3日ということになるので、あきらめよう、また今度。
Proms最終日はイギリスの皆さんの祖国を愛するお祭りだから、そこに日本人が紛れ込んだら申し訳ない。日本のテレビで満足しよう。

今日のPromsのメインはショスタコービッチの「火の鳥」
この強烈な個性の曲は、管楽器と3台のハープが印象的に活躍する。
休憩時間、外に出たら、夕陽にアルバート・メモリアルが光っていた。

翌朝食に、ENGLISH COMMONハムとベーコン

2010年9月24日金曜日

1008ロンパリ37:フライパンには豚の骨






(8月末帰国後書き溜まったのを連載中)

バラマーケットで買ったもう一枚の豚肉と、PARTRIDGESのソーセージ、ニンニク、ピーマン、タマネギ、さらにパンも加えてまとめてフライパン焼き。
凄い一皿(フライパン)が出来た。
まずは豚肉の骨を外して、一口カット。
う~~~ん、硬い、うれしい!
ソーセージも美味い。これは30年ほど前、米国ロサンゼルスのおいしいソーセージ「HOFFY」にそっくり! なつかしい!
チコリを使ったポテトサラダも美味。

フライパンには豚の骨だけ残った。

2010年9月22日水曜日

1008ロンパリ36:PARTRIDGESの肉売り場






(8月末帰国後書き溜まったのを連載中)

ロンドンの高級住宅地サウスケンジントンにあるPARTRIDGES。
高級高品質の小型スーパーマーケット。
広場は小さな子供を遊ばせているファミリーが多い。
子供達を大切にしているのが分かる。

ヨーロッパの多くの国では出産は無料(国が費用を出す)所が多く、生まれたら産着などの赤ちゃんセットまで提供する。
日本の場合少子化対策を政府がやっているようだが、なんの効果もないように見える。「明るい結婚」といったんだか無意味なキャンペーンをやったって、数十万円もかかる出産と生活の不安を考えたら躊躇するだろう。
「子供手当て」はどうだか分からないが、出産費用国持ちにしたらどうなんだろうか。
こっちのお年寄りはなんの不安もなく老後を過ごしているように見える。
福祉が充実しているからかな。
若い人は高い消費税を不満運動無く払っているようだが、自分の老後を保証してくれる消費税なら払うよな~~
日本のお年寄りの話を聞いていると、病気とお金の話がほとんどで、愉しい老後とはかけ離れている。文句言いながらの老後が多いようだ。これでいいのかね?

PARTRIDGESの肉売り場で「ENGLISH COMMON」と表示してある骨付きハム3枚、ソーセージ3本買っている途中、注文に応じてくれていた肉屋の兄さんが何か言いたそうにしている。
商品を受け取ってサンキューといったらお兄さん「アリガト、サヨナラ」
日本語しゃべりたかったんだ。
日本人、好感持たれているようだな。

向かいのカフェでマフィン。
イギリスのマフィンは小さくビスケット状のが多いようだ。

2010年9月20日月曜日

1008ロンパリ35:イングリッシュブレックファースト・フライパンサービス






(8月末帰国後書き溜まったのを連載中)

あちこち見ていると、イングリッシュブレックファーストというのは、卵、ハムかベーコンかソーセージ、ポテトのボリュームある皿。
アパートのキッチンで、卵3個、ベーコン3枚、ポテト1個分をまとめてフライパンに入れ、蓋をして蒸し焼き。
フライパンのまま食卓へ。
皿洗い簡単。

ベーコンはバラマーケットの肉屋で買ったパッケージ物だが、このベーコンもたくましい硬さと味。脂肪と皮をナイフでしっかりカットしないと切り離せない。

ガツガツと食べ、落ち着いて窓の外見たら、スマートとミニクーパーが停まっている。
このあたりの路上には、MG、ロールスロイス、ジャガー、007でおなじみのアストンマーチンなど、イギリスの高級車が停められ、お金のある皆さんの地域のようだ。
濃いメタリッククリーム色のロールスロイスのオープンカーが、どうでもいいようなシャツ腕まくりのおじさんの運転で通った。あんな色のロールスを東京でオープンにして走ったら何処のキチガイ金持ちかと見られるが、ここだと普通の風景。

前の公園には鍵を持った人しか入れないようになっている。
周囲の住宅の人が共同で維持費を払っているのか、お金を払った人たちの共有なのか……

街灯の上に花がある。
造花ではない、生花。
晴れた日の昼頃通ったら、水をやったあとがある。
誰がどうやってやるんだろう?
街角をきれいに大切に管理しているのが分かるな。

2010年9月17日金曜日

1008ロンパリ34:オペラ滑り込み





(8月末帰国後書き溜まったのを連載中)

7時開場、7時半開演だったかなとインターネット確認シートを見たら開演が7時。慌てて着替えにアパート帰って6時半。
スーツに着替え、タクシー停めて「ロイヤル・オペラ・ハウス!」
順調だった道路がコベントガーデン近くになったら渋滞し、オペラハウス近くになって動かなくなったので運転手に15ポンド渡して飛び出し、着いたら7時1分前。
インターネット受け取りカウンターに小走りで近づいたらカウンターの兄さんがこちらを見て「こっちだ!」と手を大きく挙げた。日本からの客が1人まだ受け取りに来ていないので気を付けていてくれたのだろう。
クレジットカードですぐ確認してチケットをくれ、入り口を指さし「ベリー・ベリー・クィックリィ!」
もぎりの兄さんが「あの階段を上がってフロア3!」
3階まで行く途中で楽団が音合わせを始めたのが聞こえる。
3階着いて案内の兄さんにチケット見せたら上を差し「モア・ワン・フロア!」
そうだ、3階ということは日本の4階だ!
やっと席のブロックに入ったら、私の席だけぽつんと空いていた。
間に合った~~~!!

今日はボリショイオペラで「エウゲニ・オネーギン」
完全に満席。
息が落ち着いた所で、指揮者入場。
幕が上がり、静かにチャイコフスキーが流れ出した。
舞台は大テーブルでの会食から始まる。
ナイフとフォークを使う小さなカチャカチャという音がホールの隅まで伝わる。この音がエウゲニ・オネーギンのスタートだな。

エウゲニ・オネーギンはウィーン、上野、そして今回のロンドンで3回目だが、今回のが一番素晴らしい。
上野の時もボリショイだったが、今回のは全然レベルが違う。
オーケストラなんか、4階なのに目の前で聴いているような響き。
同じボリショイなのにどうしてこうも違うのかな? 日本舐められてるのかな? あるいは場所柄そう感じるのかな? 偏見かな? ちがう、全然グレードが違う。
ロシア語で、英語の字幕付きだが、単純なストーリーなので音楽と声楽を楽しむ。
休憩時間は相変わらず巨大なホールでワイガヤがうわ~~んと響き渡っている。

ああ~~~おもしろかった!!
時間は10時半。コベントガーデン周囲は凄い人。何処からこんなに出て来て、何やってるんだろうか。
タクシーでアパートまで戻り、近くのインド料理屋に再び。
今日はラムのタンドリー。
軟らかいラムで、気品の良い香辛料風味が何とも言えない。

2010年9月16日木曜日

1008ロンパリ33:カルチャーショックの豚肉




(8月末帰国後書き溜まったのを連載中)

今日のPROMSのメインはシューマンの交響曲第4番だが、その前にMax Bruch作曲のバイオリン協奏曲第1番が入っている。これは全く知らない曲で、こんなのに出会えるのもPROMSだけでなく海外のコンサートの面白さ。
そこでびっくりというよりも、ロンドンの皆さんも狂喜したバイオリニストを知った。
James Ehnes という人で、カナダ出身。1976年生まれ。
8000人の聴衆のうち、このバイオリニストに出会ったのはほとんどが初めてだろう。
曲もバイオリニストも凄い、素晴らしい。
これはいい演奏会、というよりも、一つの事件だ。
PRMOSの今までの様子を見ると、BBCの放送なので、時間は守るようで、拍手呼び出しは2回まで、アンコール無し。
ところがこのJames Ehnesさんの時だけ、聴衆は2回の呼び出して満足せず興奮したまま拍手が終わらないので、パガニーニの難曲をアンコール演奏。
8000人はやっと満足した。

帰ってバラマーケットで買ってきた豚肉。
肉屋の兄さんが整形してくれた脂肪への数すじの切れ目の部分が美しく焼き上がった。
今までずいぶん硬くておいしい肉を食べてきたが、この豚肉、最高に硬く美味い。
これだけすごいとカルチャーショックだな。
あのトリミングしてくれた脂肪、もらって帰れば良かった。
脂肪というよりも、イタリアンのラルドだな。
しかしこの豚肉日本に持っていったらクレーム続出だろうな。
でも、一部の肉の味を知っている人からは歓迎されるだろうな。
誰か日本に入れてくれないかな、でも無理だろうな。

バラマーケットで見付けた空豆もかなり硬く、長くゆでてやっと普通の食感に出来た。味は日本の空豆を穀物化した感じ。十分ビールのつまみになる。

2010年9月15日水曜日

1008ロンパリ32:クロックムッシュ






(8月末帰国後書き溜まったのを連載中)

バラ・マーケットに昨年もあったチーズのクロックムッシュの屋台はまだあり、繁盛している。
チーズをブロックのまま天火で炙り、溶け出した所をナイフでスライスして取り出し、ベーコンや野菜のチップと一緒にパンに挟んでから、クロックムッシュ焼き器で挟み焼き。
日本でどうかな?

2010年9月14日火曜日

1008ロンパリ31:豚肉の整形






(8月末帰国後書き溜まったのを連載中)

バラ・マーケットには肉屋も数軒入っていて、たくましい豚肉を置いているので「2枚下さい」
「カット・フォー・ユー」で、骨付きロインを取り出し、鶏肉を下処理しているまな板に乗せた。交差汚染なんか考えていない。
リブボーンの間をナイフで2枚分チャインボーンまでカットしたあと、鉈に持ち替えドシンと切り分け、チャインボーンも落とす。
皮まで付いた分厚い脂肪と骨が半分ほどになる切り身が2枚切り出された。
ヘッドとテールの脂肪をトリミングし、中央の脂肪はたっぷり残して数ヶ所に切れ目をいれた。

2010年9月13日月曜日

1008ロンパリ30:バラマーケット






(8月末帰国後書き溜まったのを連載中)

ロンドンブリッジ駅横に「バラ・マーケット」がある。
ここは週末だけ行われるオーガニック食材の大繁盛市場。
素材、加工食品、デリ、オーガニックファーストフードがぎっしり。
マッシュルームの種類がすごい。大きさもまちまち。大きさ揃えるなんて誰も考えていない。
トマトも頑丈そうなのいっぱい。
魚屋もある。
野生のウサギと羊が毛皮付きのままぶら下がっている店まである。
巨大なドラみたいな鍋にパエリアや煮込みをしたテイクアウトも。
1週間分の食材を買いに来る人も多い。
ロンドンの皆さん、美味しいものが好きだ。
こういう市場、東京で行くのは毎週土曜日、サントリーホールのカラヤン広場。ここは価格は安いが駐車場が高い。

2010年9月10日金曜日

1008ロンパリ29:ユーロスターの車内食はオーガニック認証






(8月末帰国後書き溜まったのを連載中)

パリでずいぶんワイン飲んだ。
パリ北駅からユーロスターでロンドンに戻る。
車内食の前菜が、何だか分からない。
麦に、アルファルファの実みたいなのと、トコロテンの粒みたいなのが混じっていて、それにオリーブ。
ダイエット食みたいだが、さわやかな味。

メインにターキーを選んだら、モモ肉。
普通ターキーだと胸のパサパサなのが出て来るが、これはジューシーでいい。
付け合わせのポテトもしっかりしている。
この料理、オーガニック認証の食事だという証明がメニューカードに表示してある。
Bio、オーガニック、大きな流れになっている。
それをつくっている広大な畑の中を1時間以上走り、ドーバー海峡に突入。
再びロンドンが始まった。